春の遍路 (1番 〜 45番)
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(1 番札所 霊山寺)
(10 番札所 切幡寺)
(本堂)
(穴禅定へと続く道)
(穴禅定入口)
(21 番札所 太龍寺 )
(御厨人窟)
(24 番札所 最御崎寺 )
(36 番札所 青龍寺)
(青龍寺への階段)
(オーストラリアの女性は歩き遍路)
(45 番札所 岩屋寺 )
(降りるのが怖いです)
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1 番札所 霊山寺 さあいよいよ遍路が始まるんだという覚悟みたいなものが湧いてきて、心が引き締まります。前回の遍路は開創 1200 年記念の年(2014年)で、一番札所は多くのお遍路さんでいっぱいでした。今回(2019年)は ゆっくりお参り出来ました。
10 番札所 切幡寺 ここは本堂への長い階段で有名です。急な坂を車で登ると納経所の近くまで行けるのですが、車の置ける場所はとても狭いのでお勧め出来ません。 運転が上手で 坂を上った時に駐車場に空きがなければ無理です。
12 番札所 焼山寺 焼山寺に登る途中に衛門三郎ゆかりの杖杉庵があります。立ち寄ってお参りすると、焼山寺で杖杉庵の納経印も押してもらえます。最初の遍路は遍路ころがしといわれる道を必死で歩きました。
別格第 3 札所 慈眼寺 穴禅定 お大師様が悪龍を封じ込めたといわれる鍾乳洞の岩窟に一本のろうそくを片手に入って通り抜ける一時間以上かかる修行です。納経所がある大師堂で注意を受け手荷物などを預けた後、穴禅定への上り坂を進みます。かなり登った処に本堂があります。 本堂からさらに険しい石の道を進み穴禅定に着きます。穴禅定近くになると解けたロウが石にこびりつきとても滑りやすくなっています。先達さんの細かい注意に従って穴の中に一人ずつ入っていきます。とても狭い処を通るので頭や手足の位置を言われた通りにしなくてはいけません。 事故を防ぐため先達さんはひっきりなしに「右手はろうそく! 左足はここ 頭は前・・」と叫びつづけます。腹ばいで進んだり、寝転がったり、横にひねったり大変です。片手にろうそくを持っているのでなかなか上手くいきません。しまいには自分でもどちらが右足で右手かわからなくなってしまうほどです。 途中何ヵ所かちょっとした空間があり そこで後に続く人を待つのですが、怒られまくった緊張としばらくは怒られないという小さな安堵とが混ざり合い、同行者同士 遠い昔共に廊下に立たされた時のような連帯感が生まれ可笑しくなって微笑みあってしまいます。 空海が法力で悪龍を封じ込めたという岩盤には龍の頭や爪が見えました。最後に奥で般若心経を上げ祈願のろうそくを灯します。 同行者の一人が「帰りもこの道を通るのですか?」と聞きました。「当たり前です。帰り道は途中からちょっと変わりますが この道です。」と言われてがっくりしていました。
21 番札所 太龍寺 穴禅定に行った後の太龍寺の階段はこたえました。雨が降っていたので傘をさし長い階段を上るのは ある意味修行でした。西の高野とも称され大師堂の裏側に回ると御廟をお参りできます。開創 1200 年の時は本堂の中まで入ってお参り出来ました。他に誰もいなくて私たち二人でとてもぜいたくな時間を過ごすことが出来ました。 朝一番に御厨人窟 ( みくろど)に立ち寄りました。青年時代の大師が悟りを開いたといわれる洞窟で、中に五所神社と呼ばれる社があります。空海と名前を付けたのも ここから見える空と海を見てといわれています。残念なことに 今は封鎖されていて中に入ることは出来ませんでした。遍路で立ち寄る度に荒れていく様子がわかりました。 20 年以上前 初めてここを訪れた時のことは忘れられません。おごそかで霊気が宿る場所でした。写真は昔のもので洞窟の中から外を見たものです。
24 番札所 最御崎寺 この札所は海の傍の高台にあるので風がとても強く身体がフラつきます。境内にある鐘石を叩くと その音が冥界まで届くそうです。
27 番札所 神峯寺 車遍路の難所のひとつです。狭く急な坂を上るのは男性でもとても大変です。私が運転して来た 20 年以上前は 砂利道の所もありもっとひどい坂で ただただ対向車が来ないことを願って上りました。同乗する高校生だった息子達が(頼むから若い命を奪わないでくれ)と喚き散らしていました。
35 番札所 清瀧寺 ここの参道も車遍路の難所です。対向車が来ないことを願わずにはいられません。境内に 5 年前にも置かれていた小さな消防車 🚒 が廃車になってました。この狭い参道からどうやって撤去するのかなと思ってしまいます。
36 番札所 青龍寺 今まで本堂までの長い階段を見上げてため息が出ていたのですが、今回は穴禅定を経験したおかげでさほどつらいと思いませんでした。
45 番札所 岩屋寺 駐車場から 30 分近く参道を歩いて登らないとたどり着けません。最初の坂の登りがきついです。赤い極楽橋を渡った辺りから無数の石仏が並べられていて、さらに上ると、やっと見上げた上に境内が見えてきます。歩きの難所です。奥の本堂の横に梯子がかかっていて岩山に登れます。 高所恐怖症の人は無理です。
遍路宿 今まで何度か遍路していて 色々な方々と遍路宿で語り合うことがありました。一見誰も寄せ付けないオーラを出している一人旅の歩き遍路の男性、最愛の伴侶を失くして一人で遍路しているといいながらも明るく振る舞う男性、一人で歩いたほうがペースを乱されないから楽だと語った凛とした若い女性・・・どの出会いも素敵な想い出です。「花へんろ」の中に出てくるような人生はないにしろ、私にとってはとても大事な人生の教えをいただくばかりです。
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